Hahnah Chronicle

自分にとって、優しさって難しい

Authors
原井 夏樹
Published on

優しさについて考えたことを書き留める。今より優しい人間になるために。

自分は優しいか

自分は「優しい」と言われることが多い。
しかし一方で、優しさとは正反対の言葉を発することもあり、疑念を抱いている。

数ヶ月前まで、自分は優しい人間だと思っていた。
しかし最近はそうは思っていない。

会話の中で友人のコンプレックスに触れてしまい傷つけた。
その人は優しいことに、どうしてその発言がダメなのか、丁寧に説明してくれた。

自分は部分的に優しくあり、同時に優しさに欠けてもいる。

それを反省し優しい人になっていきたい、と思ったのでつらつらとこの記事を書く。

優しさの種類

優しさにも色々な観点から生じるものがある:

  1. 自分の観点から生じる優しさ
  2. 相手の観点から生じる優しさ

1. 自分の観点から生じる優しさ

自分の観点から生じる優しさとは、自分がされて嬉しいことを相手にし、されて嫌なことを相手にしないことである。
また、人生経験の中で後悔したことから生じる優しい言動もこれに含まれる。

  • 例えば、感謝を伝えられると嬉しいので、私は人に感謝を伝えるようにしている。
  • 例えば、私は背が低いことをコンプレックスに思っていたことがあるので、身長や体型に関する発言は避けるようにしている。
  • 例えば、私は人の人生を左右する岐路に立ったことがあり、その時に何もしなかったことを後悔しているので、人が危うい状況にいるときは積極的に助けるようにしている。

こららの共通点は、私の考えや経験に基づいているということである。

これらは間違いなく私の優しさの一部であり、この観点の優しさを私は十分備えていると思う。

しかし私には問題がある。別の観点からの優しさが欠けている。

2. 相手の観点から生じる優しさ

問題なのは、相手の観点から生じる優しさだ。

自分ではなく相手の立場に立って考え、相手がされて嬉しいことをし、されて嫌なことをしないことである。
これは、相手個々人に応じてパーソナライズされた優しさでもある。

  • 例えば、ある人は持って生まれた肌の色をとても気にしているかもしれない(マイケル・ジャクソンのように)。
  • 例えば、ある人は特定の話題に対して強いトラウマを抱えているかもしれない(戦争体験者のように)。
  • 例えば、ある人は特定の言葉を聞くと過去の辛い記憶が蘇るかもしれない(いじめ・DVの被害者のように)。

そして私にはこれらに対する優しさというか、思いやりが欠けている。

最近友人から指摘されたこともあり、この「相手の観点から生じる優しさ」を身につけたいと思っている。

自分の性格特性による優しさの難しさ

相手の観点から生じる優しさを身につけるのは私にとってはかなり難しいことがわかっている。

その理由の1つ目として、私は何を言われたり、されたりしてもほとんど気にしない性格をしており、傷つかない。
それ故に、「これを言ったら傷つけてしまうかもしれない」という感覚が劣っている。
私の観点では大丈夫でも、相手の観点では大丈夫ではないことがある。

理由の2つ目として、私の性格はMBTI診断でいうと INTP(論理学者) に分類され、他人の感情に対する共感や想像の能力が極端に低く、最も苦手な領域である。
そして、それを克服するのは非常に難しいと言われている。

これらの理由から、私にとっては相手の観点から生じる優しさを身につけるのは難しい。

コミュニーケーションスタイルの問題

私にはもう1つ問題がある。

私は相手によってコミュニケーションスタイルをあまり変えず、平等に善良に接しようとしている。
そして思ったことを割と率直に伝える。率直に伝えると言っても、もちろん相手を傷つけないように自分なりに配慮はしているが、あくまでも自分の観点から配慮しているに過ぎず、相手を傷つける余地がある。

このままではダメなのだろう。

優しくなるために

しかし、私は優しい人間になりたい。相手の観点から生じる優しさを身につけたい。

そのために、以下のことを実践していきたい:

  • 身近にいる人のことをよく理解しようとし、その人の立場に立って考える場数をこなす
    • 具体的には、「あの人にこう言ったらどう感じるだろうか?なんと言うだろうか?」ということを事前・事後にシミュレーションする
  • 平等なコミュニケーションではなく、個々人に合わせて言動を少し変える意識を持つ
  • 物思いにふける時間で、最近や過去のことを振り返り、相手の立場に立って考える練習をする
    • 私は常に物思いにふけっていることが多いので、これを優しさの練習に活用する

これらを続けることで、「この人はこれをされると嬉しい」や「この人はこれをされると悲しい」といったことがわかるようになる。 個々人に合わせた優しさを発揮できるようになる。 そして、優しい人間になれると信じている。

これらはMBTI診断でいうF型の人が得意とすることであり、彼らにとっては当たり前のことだろう。
私は努力でなんとかするしかない。